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- 4月1日(日)
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- 4月です!
- まだ台本は完成せず。あともうひと息。
- 今日は午後夜通しての稽古。2カ所の稽古場を移動しながら。
- 徹夜明けにタクシーで向かう稽古場。
- あちこちに見える桜が思い切り満開。
- ただ「お花見」に向かってるかする車のため、道路はどこも渋滞。
- 空きっ腹を抱えて、気分が悪くなる。ややへろへろ。
- 稽古は、持っていった台本をドカンと稽古。
- 午後は、まず読み合わせ。
- それから、よしおのOLの衣装合わせ。
- まみーが作ってきたOLスカートがジャストフィット。
- 「身体が喜んでる!」ってかんじ。
- 京王線で一駅の次の稽古場までみんなしててくてく歩く。
- 近所の大学(?)の体育会系の人達がえっさえっさ走っていて、みんなで「イケるorイケない」としゃべりながら、街角探訪なかんじ。
- ペットショップで犬たちとたわむれ、ほか弁で各自お弁当をゲットして、みんなでご飯会。テーブルを囲んで、ほのぼのした会話。
- 夜の部は、ヌキ稽古。
- いわいわと森川くん、早瀬くんといわいわの「二人の場面」を細かく作っていく。
- 早瀬くん組のいわいわの役は、まみーに代役をやってもらって、夜から参加の高市氏にしばらく見ててもらって、二つ同時進行。
- いわいわと森川くんの「さりげない会話」をしながら好きで好きでたまらない感が積み重なっていく様子を、エチュードのように課題を一つ一つ積み上げながら作ってってもらう。午後初見で読んでもらったときはスカスカだったセリフが初々しい心の動きを伴うと、なんておもしろくなるんだろう。「相手が好きだって思う瞬間って、目と目が合って喋ってるときよりも、相手が自分を見てない横顔を見てる時じゃない?」とか、「『この指が好きだ』とか『へえ、前髪がはねてる』とか、そんなことがいちいち全部嬉しい発見だったりするんだよ」とか言ってったら、どんどん「恋してる場面」ができあがった。5分間でセリフを入れてもらって、最後に発表。できてる、できてる! すごいじゃん。
- 早瀬くん組は、トイレで二人きりでしゃべる場面。
- 「悪い子」な早瀬くんのキャラをどう立ち上げていくか?
- 後半、トイレをどんどん狭く設定していきながら、一回ごとに、いわいわと早瀬くん「どっちが勝ったか?」をみんなで判定していく。
- 押さえなきゃいけない空間が変わると、微妙に勝ち方が変わっていくのがおもしろい。
- 早瀬くんは、いつのまにか、今言ったダメが通ってく人になっててびっくり。
- とっても意地悪なキャラをトイレで手を洗い、鏡を見ながらの芝居で、いろいろ見せてくれる。感動する。
- 最後は、みんなの思惑が交錯する短い場面。
- 終電で帰ろうとする森川くんを引き留める人、さっさと返そうとする人が自分の思いを勝手に言い募る。
- 結局、帰られてしまって、「声にならない叫び」を上げるいわいわが、すごくいい身体の感じでいる。なんだかのびのびと自由でいられるいいかんじ。
- まみーはねるとんの司会のドラァグさんの芝居が、まるで「ぽん引き(by高市氏)」。まっすーは、ちょこっと通り抜けるだけの「やり部屋から出てくる男」が「命がけの怪しさ」でみんな悶絶してしまう。
- あと10日。台本がおわりまでいかないうちに何よってかんじなんだけど、おもしろいものになるという確信が持てた。
- っていうか、このところ、持ってった台本を「どう上手く読んでいくか」みたいな稽古が続いてたんだけど、今日は、セリフなんかどうでもよくって思いがどうそこにあるのかっていう稽古が久しぶりにできた。
- 何を言ってるかっていうセリフよりも何よりも、今、そこにいる一人一人の心の揺れがなんておもしろいんだろう。
- 12時間の「ラブストーリー」の根っこは、込み入ったストーリーよりも何よりもぴゅあな心がそこにあるってことなんだと再確認。いい年してのときめきとかね。これからも丹念に拾っていく作業をしていこうと思う。
初日まであと11日!!
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- 4月2日(月)
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- 稽古場の近くの緑道の桜はもう散り始めてる。
- コンビニで台本のコピーを取って桜の下の道を稽古場へ急ぐ。
- ちょっとしたお花見なかんじ。
- 今日は、あるところまでを通してみる。
- 昨日の、とっても細かい稽古をふまえての今日の思い切り大ざっぱな稽古。
- ていうか、どんな運びになってるのかを把握したかった&してほしかったから。
- 約1時間。ほぼ予定してた通り。音が入るともう少しのびるんだろうな。
- 通して見て、中盤のいわいわとよしおが新宿駅まで「走る」くだりが、一つの山場になってることを再確認。
- 終電に間に合うように二人は新宿の町を走り抜けていく。
- 稽古の後半は、この「走り」を作っていく。
- ひさしぶりに汗だくないわいわとよしお。「汗部」復活だ。
初日まであと10日!!
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4月3日(火)
- 昼間はぽかぽかしたいい天気だったのに、夕方から突然雨。
- 傘を買おうかどうしようか迷ったんだけど、濡れながら稽古場へ。
- まだ台本が終わりまでいかないので、バーとクラブの場面の動きをつくっていく。
- まっすーが風邪気味でつらそうだ。
- みんなも疲れてるみたい。
- 昨日の好調な通し(途中まで)の後で、こういう風にトーンダウンするのは、わかる気がする。こういう稽古が一度はあるものだ。
- でも、何よりも台本がおしまいまでないことに対するみんなの不安がトーンダウンの理由なんだってこともよくわかってる。
- もう一息なんだけど!
- 明日は、照明のおにさんと音響の亜弓ちゃんが来てくれる。
- ちゃんとした打ち合わせができるよう、台本の続きにとりかかる。
- ふぁいとぉ!
- あ、地震だ‥‥。
初日まであと9日!!
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4月4日(水)
- 照明のおにさんと音響の亜弓ちゃんが来てくれる。
- あるところまでを通して見てもらう。
- よしおは「アタックナンバーハーフ」のプロモイベント(?)のため休み。
- 代役で稽古場久しぶりの高市氏にやってもらう。
- どうもはずまない。
- まっすーが、風邪で声が出ないせいもあり、よしおがいないせいもあり、低調な「どうしちゃったの?」な通し(途中までだけど)になる。
- ちゃんとできててOKだったことができなくなってるのは、ほんとドキドキする。
- 稽古場の「集中力」or「求心力」みたいなものが、ゆらいだままやってしまうと、その時々の感情で緻密に積み上げてつくったものは、一転して、思い切り上辺をなぞるだけのものになってしまうのだと痛感。なぞる「よすが」自体がないからね。
- 台本の遅れで「稽古場の緊張感維持」が僕には大きな課題だ。
- それには、とっとと書き上げることが一番なんだけど。
- 稽古の後、ますだいっこう氏とばったり。
- 森ピーたちと酒部活動へ行かれた模様。
- 僕は、高市氏、いつみちゃん、亜弓ちゃんと食事がてら、打ち合わせ。
- 帰って、また、台本。
初日まであと8日!!
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4月5日(木)
- 朝方、気合いを入れるためor気分転換のために、金髪だった髪を黒く「ブリーチ戻し」する。
- あっという間に真っ黒になる。なんだか空恐ろしい「化学変化」を目の当たりにしたかんじ。
- 昼間、久しぶりに「寝よう」と決意して少しだけ眠る。
- このところ禁じていた毛布にくるまって横になった。
- 夕方、稽古の前に、駅前劇場へうち合わせ。
- 6時からの予定を6時半からに変更してもらう。
- 駅前、OFF・OFFシアターともに、客入れの最中。
- 来週はもうここにいるんだと実感。
- 稽古は、新しく持っていった場面を読んでみる。
- 森川くんと早瀬くんの役を、ストイックに書きすぎた感があるので、途中からちょっと保留にしてもらう。
- 頭からいわいわの長ゼリフ中心の稽古。
- くたっと休んでしまわないこと、怒るんじゃなくて困ること、よしおに振り回されてなきゃいけないこと等々をよしおとのからみを交えてやってってもらう。
- 最後に、「気持ちの流れだけでやってくんじゃなくって、こうして『見せる』
- みたいなことをもっと考えてちょうだい」と話す。
- 亜弓ちゃんと音の打ち合わせ。いくつか、捜し物をお願いする。
- あ、まっすーの声が復活。目の下のクマが痛々しいけど、よかった!
初日まであと7日!!
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4月6日(金)
- 稽古場で稽古の前に、みんなと話す。
- ここ数日、僕は、むちゃくちゃ追い詰まってた。
- 台本は煮詰まるし、稽古はなんだかうまく進まないし、何より、みんなこの芝居を楽しんでくれてるんだろうか?という疑念にとりつかれて、ほとんど「ひきこもり」な気分だったと、告白する。
- 台本が上がってない負い目から、みんなの顔を正視できないようなときもあったりして、そんな弱虫の作者・演出家は、絶対許せない!はずなのに、どうにもならなくって、むちゃくちゃもがき苦しんでた、ここ数日だった。
- でも、もう、ちゃんと向き合うからと話す。
- ディスコミュニケーションはよくない。
- だから、みんなもよろしくと話す。
- 今日持ってった、まだ終わらない台本の場面をあたる。
- いわいわとよしおと森川くんが、デニーズで時間をつぶす場面の椅子の並べ方を思い切って、冒険してみる。
- その次の場面は、僕と早瀬くんの二人のシーン。
- 僕が芝居をするのは、ほんと久しぶりだ。
- 稽古の後、森川くんといわいわをタクシーで拉致して、高円寺に来てもらった。台本の打ち合わせ。
- 森川くんのキャラクターの「不自然」な部分を、微妙に話しながら、直していく。
- ひさしぶりに、話をした気がして、ホッとする。
- 僕は立ち直った。
初日まであと6日!!
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4月7日(土)
- 今日で絶対に脱稿!の予定が、あちこち穴だらけのラストの場面を持って稽古場へ。
- 今日は、衣装合わせ。ジャスミンさんが来てくれている。
- なかなか決まらない。
- 特によしおの服が。OLの制服はもう完成してるんだけど、その他の場面でずっと着ている、夜遊び用の服をどうしようか、悩みまくる。
- みんなの衣装も、なかなかはかどらない。
- その間に、僕は音響の亜弓ちゃんと音の打ち合わせ。
- ますだいっこう氏が、「これいいんじゃない?」と教えてくれた曲を使ってみることにする。
- いっこうちゃんは、「ひまわり」ではシャーリー・バッシーが歌う「ピープル」を、「Nude」ではローリン・ヒルが歌う「君の瞳に恋してる」を僕に教えてくれた。今回も「がんばってね」の応援メールと一緒に、「よろしかったら‥‥」と教えてくれた曲だ。
- 結局、衣装合わせが始まってしまってからは、稽古ができず、今日はおしまい。
- それでも、決まらない分を、持ち越して、高円寺へジャスミンさんに来てもらう。
- 音響の亜弓ちゃんにも来てもらって、音の確認も同時進行。
- いつも衣装を借りている、山縣くんとオサムちゃんに「私物」の服をいっぱい持って来てもらう。
- まっすーが着るスーツ&シャツ&ネクタイと僕が着る普段着を借りる。
- 僕はオサムちゃんが着てたコム・デ・ギャルソンのシャツを「追い剥ぎ」して借りてしまった。
- あ、稽古場に久しぶりに来た水月アキラからも着ていた服をはぎ取った。
- 高市氏の私物の服をよしおが着れるんじゃないかということが判明する。
- やや、ほっとする。
- 終電間近にみんな帰って(ジャスミンさんは、この後、渋谷の「デパーメントH」というイベントにお出かけ)、高市氏と打ち合わせ。
- とにかく台本を完成させて、明日の朝8:00までにメールで送ることになる。最後の場面に出演しているのは、いわいわと森川くんと早瀬くんと僕。
- iBookの前に座って、書き始める。
- 朝8時5分前。細かい直しを終えて、みんなにメールを送る。
- 昨日持ってった分の「倍」の分量になってしまった。
- でも、とにかく、完成。あとは、ひたすら稽古する。
- 僕も、これで作者とさよなら、役者と演出家になれる。
- 初日まであとわずか。
- でも、いいものになると確信している。
- もう、だいじょうぶだ。
- さあ、行けるところまで行こう。
- できるだけ遠くまで。
- みんな、よろしく!
初日まであと5日!!
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4月8日(日)
- 今日は午後から夜までの稽古。
- 完成した台本をみんなに送った後、一眠りの予定が、つい起きてしまって、そのまま稽古場へ。
- 山ほどの衣装を抱えて、今日もタクシー。
- 超混みの環七を避けて、裏道を今日も行く。
- 運転手さんがいろいろ話しかけてくるのに適当につき合う。
- 昨日、タクシー会社と地元の町内会で合同のお花見をしたんだって。
- おでんの屋台をだしたりして。
- その運転手さんに、今年は桜と椿が一緒に咲いてると言われる。
- 車で走ってるとよくわかるんだって。たしかに不思議な景色だ。
- 散りかけた桜と椿。八重桜もあちこちで咲いてる。
- 一気にやってきた春なんだね。
- 稽古は、朝送った部分=ラストの場面の読み合わせから。
- 2度ほど読んで、すぐに立つ。
- 場面は新宿駅南口の階段。
- ほんとは大きな階段を出したいんだけど(蜷川さんならきっと出してる)、無理なので、不思議な空間になってる。
- 約束の始発の動く時間に集まってきた人達。
- これまでの全部のお話の決着をつける場面。
- 思いの外すんなり運んで、夕方に一休み。
- ジャスミンさんが来てくれて、衣装合わせの続き。
- そして、7時過ぎから通してみる。
- 上演時間は、1時間45分。
- とにかく「通ったこと」に感動する。
- みんないい芝居してる。
- 今回の「Love Song」って芝居が、どんな話なのかってことが、ようやくわかった。
- 書いてる僕が言うのも変なんだけど、あてて書いた役者たちの身体を通して、始めて見えてきた、いろいろなことがあった。
- あ、僕、こんな本を書いたんだ‥‥みたいなね。
- 同時に、いい芝居になると確信する。
- 昨日の続きで衣装を持ってきてくれた、山縣くんと、水月アキラ、それにジャスミンさんと、高市氏が今日のギャラリー。
- 駅までの道をいろいろ感想を聞きながら歩く。
- 大丈夫、やれる!!
初日まであと4日!!
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4月9日(月)
- 最後の稽古。
- 舞台で使う椅子を、中野の島忠ホームセンターへ買いに行く。
- 去年の「Nude」で使った椅子が4つあるんだけど、今回は同じのを2つ追加。同じのがあって、ほっとする。
- まっすーに高円寺に寄ってもらって、その椅子を持って、稽古場へ。
- 今日の稽古場は、椅子がないところなんだ。
- 一番、手薄だった、二度目のバーの場面を作る。
- これまで曖昧にやってもらってたところを、きちんと作り直す。
- で、通してみる。
- 今日は、照明のおにさんがいる。
- 音も、本番通りに、亜弓ちゃんにあててもらう。
- 1時間43分。
- いわいわがとってもいい芝居をしている。
- まきこまれていく主人公が、最後に立ち上がる感じがとてもいい。
- とってもまっとうなセリフを言うときの、微妙なためらいと、「何言ってんだ、俺?」的なはじらいがとてもいい。
- 僕は、今日は「役者モード」になるはずが、いろんなことが気になって、いつも以上に、何だから分からない芝居をしてしまう。
- 舞台のことや、音のことや、照明のことや、いろんなことを考えながら、芝居をしてて、それが、いっぱいいっぱいで、頭も心も体もバラバラで収拾がつかない。
- みんなは、もうしっかりしたもん。
- 昨日、とってもよかったまっすーは、「もう一度同じコトできるの?」ってなみんなの意地悪な心配をよそに、むちゃくちゃ飛ばすいい芝居だった。
- 最後の最後に一番大変な早瀬くんも、昨日渡したセリフを、もう自分のモノにしてる。
- とにかく、稽古はこれでおしまい。
- あとは、駅前劇場での稽古になる。
- 客席数との関係で、予定してたよりずっと狭い舞台は、むちゃくちゃ奥行きに対して、横が長い。
- そのかんじがどうも稽古場ではつかめない。
- 上手や下手のはじの芝居がどうなるのか?
- 現場でやってみよう。
- ずいぶん変わるし、やりやすくなるだろう。
- きっと、劇場が助けてくれる。
- 明日は、器材を取りにいったりするので、稽古はなし。
- 明後日は朝から劇場入り。
- 稽古場を出たら、照明のおにさんに「大変だったけど、いいまとまりかたしてるんじゃない?」と言ってもらえた。
- 彼女は、とってもシビアで正直な人なので、駄目なときはほんとに怒られてしまう。それは、ジャスミンさんも同様だ。
- こういう、真摯に見て、正直にものを言ってくれるスタッフに、僕は恵まれている。
- 稽古で使った椅子を森川くんといわいわに持ってもらって、まみと高市氏と僕の高円寺組が高円寺へ向かう。
- 森川くんの衣装を持ってきてくれた水月アキラと合流。
- 衣装は、結局、今日の昼間、ますだいっこう氏が持ってきてくれたものに決定。
- 明日の夜、ジャスミンさんに見てもらって決定だ。
- みんなでご飯を食べて、今日はおしまい。
初日まであと3日!!
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4月10日(火)
- 朝までかかって当日パンフの版下をつくる。
- その後、すぐに駅前劇場へ送るタイムテーブルと図面を書いて‥‥と思ったものの眠ってしまい、起きたら、お昼。
- 慌てて、図面を引き、タイムテーブルを作って、ファックスで送る。
- 僕は、今日、最後のお買い物。
- まだ決まってない衣装を買ってきて、夜やってきてくれるジャスミンさんに見てもらうためだ。
- あたふたと買い物を済ませて、大急ぎで森川くんと合流する。
- 森川くんは、車を運転して、朝霞の倉庫まで、パンチカーペットや工具を取りに行ってくれてる。
- 朝霞の駅で六時に待ち合わせ。
- お世話になってるライトマジックさんの倉庫から、いろんなものをごっそり積み込んで、おにさんの家経由、高円寺。
- 今日は、どこも道がすいてて、とっても気持ちのいいドライブだった。
- 車の中で森川くんといろいろ話す。
- 説明はしなくていいよということとか、全部の場面の整合性とか考えなくていいからとか。
- 高円寺について、食事した後、ジャスミンさんが来て、衣装の確認。
- ずっと決まらなかった僕の衣装がおもいがけず決定。
- ほっとする。
- 森川くんは、高円寺で駐車場が見つからないので、うちまで車に乗って帰ってくれた。
- 朝、7時半に、また来てくれる。
- そして、小屋入りだ。
初日まであと2日!!
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4月11日(水)
- 朝、7:20。
- 森川くんがいわいわと一緒に車で吉祥寺から来てくれる。
- いわいわは車に酔ったそうで、かなり具合が悪そう。顔色が真っ白。
- 電車で下北へ向かう。
- 僕も、荷物をまとめて、別途、下北へ。
- 駅前劇場集合、9:00。
- さくさくと仕込み開始。
- 午前中に舞台面の仕込みを終えて、午後から照明さんに渡す。
- 今回、持ち込みの器材はないんだけど、劇場にあるだけの照明機材を「ほとんど一つ残らずつり込む。
- 夕方から、照明を作りながらの通し。
- 一つずつ確認‥‥の予定を、とにかく芝居を通してながら、照明と音響で追いかけてってもらう。
- 照明のプランについて、直しや確認をしているうちに、もう撤収の時間。
- 明日は10:00入り。
- 午後からゲネプロ。
- そして、初日だ。
初日まであと1日!!
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4月12日(木)
- 「Love Song」初日。
- 朝10:00入り。
- 照明の手直しをずっとやってもらって、役者は各自、準備と確認。
- ていうか、僕はひたすら、セリフを入れる作業に没頭。
- 着替えの段取りの確認をしていて、どうにもウィッグからはみ出るのが気になって、急遽、髪を切りにいく。
- 本多劇場のビルの2Fの美容室。
- 事情を話して、大急ぎでカットしてもらう。
- で、さくっと劇場に戻って、続き‥‥。
- 午後3時からゲネプロを始める。
- が、途中で舞台が真っ暗になってしまって、蛍光灯がついてしまった。
- 「どうしたの?」と思ったんだけど、止めるわけにはいかないので、続ける。
- 出番の合間を縫ってブースをのぞいてみたら、大変なことになっていた。
- 照明の卓が壊れたんだって。
- で、急遽、スズナリから卓を持ってきて(手でね)、つなぎなおしてた。
- 1時間45分のゲネの終わり頃には、とりあえず明かりがつくようにはなったんだけど、ちゃんと打ち込んだプランが残ってるのかどうか、むちゃくちゃ不安。
- とりあえず、定時開場、開演に向けて、準備を始める。
- 表方のスタッフがみんな来てくれる。
- 嬉しい。
- 前回の「オープニング・ナイト」以来の井上くん、入山嬢、いっこう氏はエレベーターボーイ、荒くんは高市氏のとなり。
- あ、朝一から来て、照明を手伝ってくれたゆい。
- 音響の亜弓ちゃんのお友達も来てくれて、レベルチェックをしてってくれた。
- おなじみの三枝嬢とのぐ。
- みんなが集まって、一気に大人数、大家族な気分になって、初日が開く。
- お客様も大勢。
- 定時を5分押して、開演。
- なんとか終わった。
- まるで奇跡だ。
- あちこちで「もう死んじゃう」と思うようなことをくり返し(?)ながら、それでもやっぱり「一度開いた幕は必ず降りてく」。
- どうしよう!!と舞台裏で焦るよりも、「えいっ!」とお客様の前に出て行ってしまった方がなんて身軽にのびのびと息ができるんだろうということを、今更ながら実感する。
- 明らかに同じことを感じてる仲間と、同じ舞台に立っていることも、またむちゃくちゃいい気持ちだ。
- しっかりとちょうどいい「重さ」が、身体を舞台につないでいてくれてるんだ。
- ロビーに、今年のパレードのための募金箱を置いといたら、みんなとっても気持ちよく、お金を預けていってくれる。そのことにも感動。
- 終演後、初日の乾杯をする。
- 見に来てくれた絶対王様のみなさんと合流。
- さくっと乾杯して、山縣くんと帰ってくる。
- 明日は、今日できなかったことを完璧に。
- あと、5回。
- いい芝居をきっちりとやっていこう。
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4月13日(金)
- 「Love Song」二日目。
- 11時に劇場入りする。
- 開演は7時なんだけど、できるだけ長い間劇場にいたくて、さくさくと起きて、劇場に向かう。
きのう、「集合は3時」ということにしたので、みんなはそれぞれ好きな時間にやってくる。
この「好きな時間」っていうのが僕は好きだ。
テクニカルなことはもうすんじゃってるから、あとは自分の心と身体の調子を見て、「これがベストだ!」って思える時間に劇場入りすればいい。
いつもこうだと最高なんだけどね。今日は、それができるただ一日なんだ。
僕は、3時までとにかくセリフと段取りの確認。
本当は昨日のゲネと本番でもう「役者モード」に切り替わってなきゃいけないんだけど、ゲネで照明がおかしくなったりしたせいで(人のせい!)、イマイチのりおくれちゃってた。本番が無事できたのは、ほんとに奇跡だったし。むちゃくちゃ楽しかったし、「これでできる!」って手応えはバッチリだったんだけどね。
3時から、手直しをいくつか。
段取りの確認の他に、演出を少し変えてみる。
最後の場面の早瀬くんだ。
彼が「大人たち」を責めるんだけど、そこがそれまでのいきおいのまんまの強さで行っちゃってる。
そこを、「少し切なく」してもらう。なかなかいいかんじ。
結局、正しいのは、大人たちじゃなくって、実は彼なんだってことをきっちり伝えたかったから。
今回の「Love Song」は、最後の場面がむちゃくちゃ微妙なところで揺れていって、そのあげく何も決めない話になってるので、少し変えただけで、全体の印象がずいぶん変わるみたいだ。
やらなきゃいけないことをあたふたと済ませて、二日目の開演の準備にとりかかる。
全日程のうち、一番「うすい」客席のはずだったんだけど、当日券のお客様が大勢来て下さって、満員御礼になる。感謝感謝。
芝居もずっと安定した出来になった。
終演後、昨日に続いて見に来てくれたお客様に「早瀬くんの役が、変わってってすごくよかった。そう、ただいじわるじゃないって、ずっと気になってたのよね」と言われる。
とってもうれしい。
今日も酒部活動。
お手伝いしてくれてる郡司くん、見に来てくれた若林さん夫妻、亜弓ちゃん、いっこう氏、いわいわなどなどと「にしんば」へ。
若さん奥さんのみっちゃんから「フライングステージは安心して見てられる」と言ってもらう。その後も、みんなで「恋愛談義」を。
見終わって、話ができる芝居っていいなと思う。
いつも話はするけど、芝居の出来がどうこうって話になるんだけど、今回は、ちょっと違うみたいだ。
みんな自分の恋の話をしてる。
思いの他盛り上がってしまって、みんな終電ぎりぎり。亜弓ちゃんは帰れたかな?
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4月14日(土)
- 今日は、マチネが2時開演なので、「いやおうなく」全員11時入り。
昨日飲んだ人も疲れてる人もそうじゃない人もね。
これからの4回の公演、予約がとっても多い。
平均して170人。
かなり気合いを入れて、客席の案内をしなくちゃいけないんだけど、今のまんまだと、やっぱり大変そうだ。
ということで、客席後ろのドアまでの通路を「花道」として使ってたんだけど、演出を変更、使わないことにする。
客席上手前方のドアを使うことにする。
ここは、劇中で一度クラブの入口ってことにしてるんで、開け閉めすることには何の問題はないんだけど、舞台までの距離が思い切り変わるので、その段取りときっかけを合わせる練習をする。
最後の「新宿駅南口」の場面に集中。
森川くんが出ていくときの最後のセリフをしゃべる立ち位置が微妙にかわったのを(歩いていく方向が変わったからね)、照明がちゃんと当たってるかどうか確認する。
大丈夫。これで、少しでもたくさんのお客さまに見てもらえる。
もう一つ、みんなにちょっと話をする。
昨日の公演でまっすーがずいぶん芝居を変えてた。
最初のバーの場面での「酔っ払い」の芝居が、ずいぶん派手になってた。
いわいわと二人の部屋の場面を終えて、楽屋に戻りながら、「今日はまっすー気合い入ってるな」と思ってたんだけど、みんなは大変だったらしい。
打ち合わせをしないで、いわいわのネクタイをいじったり、シャツの胸ぐらをつかんだりと、いわいわはかなり困ったらしい。
そういうことはしちゃいけないよという話をする。
個別に話すとなんだか湿っぽくなりそうだったので、みんながいるところでちゃんとね。
芝居を変えてもいいけど、相手役に迷惑をかけちゃいけないんだよって。
当たり前のことなんだけどもね。
僕等は「信頼しあって」芝居してるんだから、こう言えば、こう来るみたいなことを、信じることができるから、お客様の前にどうにかこうにか立ってられるんだよって。
商業演劇や「ガラスの仮面」の中では、ドラマチックな「足の引っ張り合い」があるけど、少なくともフライングステージではそういうことはないからと。信じ合って舞台に立っていられること=アンサンブルは、どこにも負けない、そんなつもりでやってるわけだからさと。
結構長くしゃべってしまったんだけど、そのへんのことを、きちんとわかってほしかった。
ただ、まっすーには、「だからって、萎縮しないでね」とも言っておく。
マチネ開演。
大きなトラブルはなく終わる。
まっすーもきちんとした芝居をしてて、ほっとする。
終演後、舞台上で集合して、話してたら、大変なことが起こってたことを知る。
いわいわが、最初の長セリフの最中、「アゴをはずした」んだって!!
たしかに、プロローグの出番を終えて、楽屋で着替えながらモニターを聞いてたら「何かごにょごにょしゃべってるな?」というかんじだったけど、まさかそんなことになってたとは!!
子供の頃に一度やって、大人になってからは「ケンタッキーのチキンを食べようとして外したことがある」んだって。
「で、どうしたのよ?」と聞いたらば、セリフをしゃべりながら、後ろを向いて、「エイッ」ってハメたんだって。
舞台上でセリフしゃべりながら、アゴ外すなんて、そんな話聞いたことない。
でも、無事に終わってよかった。
昼夜の間に、舞台上で集合写真を撮る。
ほんとなら、明日ってかんじなんだけど、ちょうどカメラがあったんで、さくっとやってしまう。
で、夜の準備。
今日の夜が、全日程で一番混む予定の回。
客入れ部隊にも気合いが入る。
まるでスチュワーデスみたいな三枝嬢が仕切る仕切る。
ようやく来てくれた、水月アキラが、絶対さからえない笑顔で「もう少しつめていただけますか?」とお願いして、きっちり詰めていただいて、無事開演。
桟敷にきっちり詰めてしまうのはほんとうに申し訳ないんだけど‥‥、いい芝居するので、少し我慢してねと心の中でお願いする。
夜も無事に終了。
終演後、明日の楽日の段取りを話す。
もうおしまいだ。
今日は、みんなで飲むぞってかんじじゃなかったんで、オープニングとエンディングの曲を提供してくれたコタくんと一緒に新宿に出る。
「ラピス」と「タックスノット」で「Love Song」を見てくれた人達に会って、いろいろな話を聞く&する。
みんな楽しんでくれてるみたいだ。ほっとする。
きっちりと終電で帰る。
劇中で央樹が帰る道筋そのまんまだ。
これからも、この道を通るたびに、今回の芝居を思い出すんだろうなと、早くも感慨深い。
楽に備えて、さっさと眠った。
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4月15日(日)
「Love Song」楽日。
今日も11時入り。
もはやおおいそぎでやらなきゃいけないことはないので、みんな自分のペースで開演までの時間を過ごす。
マチネ開演の前に、いわいわに話す。
「今日、僕、自分の身体、殺すから」
昨日までの舞台をやってみて、最後の場面で、僕が芝居を持っていってしまってることに気付いた。
今回出ずっぱりの主役はいわいわなんで、お客様には、いわいわを通してこの芝居「Love Song」を最後まで見てほしい。
それが、ラストに近づくに連れて、僕の役が前に出て来てしまう。
キャラクター設定上、「実は‥‥」ってことが続くのでね。
しかも、僕は、お客さんを相手に芝居をしてしまうことが大好き。
もしくは、そういう身体になってしまってる。
これまでのフライングステージの芝居では、ほとんど「僕を通して芝居を見てればだいじょうぶだからね」ってなサインを客席に送りながら、僕は芝居をしてた。
でも、今回はそうじゃない。そうじゃないのに、そんな芝居をしちゃってた。
で、やめてみることにした。
ただ、芝居を変えるわけじゃない。
ただ、身体だけを殺すことにした。
正面=客席向けの芝居を減らす。いわいわと二人の場面は客席にやや背中を向けるような位置の取り方をする。客席に正対してるいわいわに対して立つと自然にそうなるんだけど、僕はとってもずるい役者なので、いつも自分が客席に正対してしまって、相手役には「私に合わせなさい」ってな芝居を「いつのまにか」要求してる。
ので、そういう僕の役者な身体を少し殺してみることにした。
これは冒険だ。こんなことしたことがない。
で、開演。
終演。
やってみようとしたことはできた。納得。
お客様は、ずっといわいわを通して、この芝居を見てくれたと思う。
ただ、僕の役がややいきおいがなくなったかもしれない。
そんなかんじ。
一度みんな集合して、バラしの打ち合わせの確認。
すぐに解散して、それぞれ夜の準備。
またいわいわに話す。
「昼間の芝居、僕は3でやったんだけど、5に戻すから。だから、あなたは、昼の芝居が10だとしたら、12でやってくれる?」と。
僕がお客さんとのやりとりをやめてしまったら、芝居をひっぱる力がやや弱くなった気がしたから。
いわいわは「わかりました」と返事をしてくれる。
あたふたと準備をしながら、もう一度いわいわをつかまえて「さっきの取り消し。15でやって」と話す。
いわいわはこれも了解してくれた。
千秋楽の舞台はお客様がいっぱい。
昨日から、僕は、開演前に受付前で客入れをしてるんだけど、遅くいらっしゃるお客様、突然いらっしゃるお客様、当日券のお客様‥‥等々の対応を「座長」として決めなきゃならない。
開演5分前にようやく楽屋へ戻る。
今日の客席はいっぱいいっぱいだ。
初日に来てくれた、入団希望の大島くんには、ブースから見てもらうことにする。
開演。
そして終演。
いわいわは、立派に「15の芝居」をしてくれた。
お客様の目はずっといわいわを通して、この舞台を見てくれてたと確信する。
僕も、5どころか10に戻して、いわいわと渡り合った。
森川くんが最後まで悩んでた最後のセリフと退場も、とってもいい出来で終わった。
まみーはいつの間にあんなに大人っぽい芝居ができるようになったんだろう。
よしおの町田弘子は、初日から爆発してたけど、最後まで息切れしないで、どんどんよくなってた。まさに当たり役だね。
まっすーも自分のやらなきゃならないことをきっちりやってくれた。「僕達、舞台上で一度も会わないんだよね?」と楽の舞台の前に、ようやく気が付いたりしたっけ。
早瀬くんの最後の場面の芝居は、相変わらず切ない。演出を変えてほんとによかった。
ラストでスティービー・ワンダーの曲からコタくんの「In The Night」に乗り換える。
カーテンコールの始まりだ。
この「In The Night」って曲が僕は大好きで、コタくんにお願いして、使わせてもらってる。
去年の秋に始めてデモCDを聞かせてもらった、あの時から、実は今回の「Love Song」の企画は動き始めてたんだ。
今回は、初日前に歌詞を直して録音しなおしてくれた。忙しいのにほんとに感謝だ。
フライングステージでは初めて一人ずつが登場するカーテンコール。
まみー、まっすー、よしお、はやせくん、せきね、もりかわくん、いわいわの順。
お客様の拍手がむちゃくちゃ嬉しい。
役者達を紹介して、次回公演の話をして、パレードの募金の話をして、スズナリでやってる「ララミー・プロジェクト」の紹介をして、最後に全員で挨拶。
「本日はどうもありがとうございました!」
終わった。
初日に続いて、またしても涙目になってしまう。
出口に並んで、お客様に挨拶をして、すぐにバラしに突入。
ものすごい人数であっという間に片づけてしまう。
劇団員もそうだけど、お手づたいしてくれてる人達も、いつの間にかさくさくと仕事をしてくれるプロっぽいかんじに成長してるのが、心強い。
劇場に挨拶をして、打ち上げ会場へ。
今度来るのは8月の末。
今回でこの駅前劇場のことがいろいろわかった。
舞台のこと、客席のこと。
「ひまわり」の再演は、ばっちり決めたいな。
打ち上げの会場で一波乱。
となりに先に入った(たぶん)美容室チェーンかなにかの新人歓迎会が、僕等のことをじろじろ見ては、ささやきあってる。とっても若い女の子たち。奥には「あんたもそうでしょ?」ってなおじさま(おばさま)がいるんだけど、失礼な態度は全然変わらない。
たしかに僕たちはバレバレだけど、だからってそれはないんじゃない? 客商売としてそれはまずいでしょ?
とにかく、とってもいやなかんじ。
で、僕、言っちゃいました、いい声で。「見せもんじゃねえんだよ!」って。
違う方を向いて、にっこり微笑みながら。
少しだけ、おとなしくなってくれて、よかったんだけどね。
それにしてもってかんじ。
で、彼らが11時に帰ってから、恒例の「大入り袋渡し」を始める。
終わった頃に、となりに新たなグループが‥‥。
今度はライブの打ち上げっぽいバンドな人達。
「またなの‥‥?」と思ったんだけど、「まあ、いいや」とそれまでに帰った人の分、3つのテーブルを2つのテーブルにまとめてた。
そしたら、全部を仕切ってる年輩なロッカーな兄貴が僕のところにやってきて「余計な気苦労させてすみません」って挨拶してくれた。
かっこいい。
それまでやや心配だったんだけど、ほっとして、打ち上げの続き。
バンドな彼らはかなりむちゃくちゃなんだけど、さっきの失礼な女子たちに比べたらなんでもない。さすが大人。
途中、彼らの一人が立ち上がって、突然、頭に「楊枝」を刺されて、火を点けるというパフォーマンス(?)を始めた。あまりにスゴイので拍手喝采をしてたら、その人がそのまんま僕等のテーブルに乱入してきて、森川くんの頭に楊枝を刺そうとするんで「この人は役者なので‥‥!」と断ったら、となりにいたなるみーに楊枝が!!
「エイッ」っという気合いもろとも頭のてっぺんに楊枝をさされて、火を付けられてるなるみーの姿はなんかすごいもんがあった。
「痛くないの?」って聞いたら、「だいじょうぶ」って言ってたけど、抜くときにはかなり力がいったみたいで、「やっぱ痛いわ」って。血も少し出たんだって。
そんなこんなで(?)飲む人、盛り上がる人、アンケート読む人(あ、フライングステージはこの打ち上げ会場まで書いていただいたアンケートは誰も読まないんです。制作以外。制作は、会場のトラブル当を把握しないきゃいけないから、読んでおくんだけども)等々、てんでに楽しんで、店を出ました。
僕は、月曜、朝から録音の仕事が入ってるので、朝まで飲むってかんじじゃないし、ここで帰る人もいっぱいいたので、まずはお開き。
帰る人たち、お茶を飲みに行く人たち、本多劇場下の駐車場に車を止めて、明日の「返し」をしなきゃいけない森川くんと早瀬くんは、カラオケボックス組に合流。
僕は、楽の舞台も見に来てくれたウスイさんの車で、二丁目に向かう。
同行は、いっこう氏と山縣くんの「酒飲み三人娘」。
タックスノットでシュンタと話す。
恋愛について、またも語り合う。
4時前にウスイさんに送ってもらって、高円寺に戻る。
明日(今日)の録音に備えて少しだけ眠ろう。
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4月16日(月)
- 5時半頃。まみーに起こされる。
- 森川くんと早瀬くんの運転する返しの車が高円寺に着いた。
ねぼけまなこで荷物を下ろして、車はまた発車。
少し時間をつぶしつつ、すいてる時間帯に早く終えてしまおうとのこと。
起きてしまった僕は、仕事の準備のビデオを見て、10時前に出かける。
「01/02秋冬ミラノコレクション」のMA。
今日は3本分まとめてだったので、全部終わったのは4時前。
さすがにへろへろになる。
高円寺への帰り道、新宿に寄って、「Love Song」最後の場面、新宿南口を歩いてみる。
お疲れのつもりで「キハチ」でケーキを買って帰る。
高円寺に着いて、思いつきで髪を切ることにする。
思い切りの短髪。
むちゃくちゃすっきりした。
年末からの金髪&ブリーチ戻しで髪が傷んで、それもきれいにしたくって。
こんなに短くしたのは久しぶりだ。
部屋に戻って、一眠りする。
夜、高市氏、まみーと、近くの焼き肉屋にご飯を食べに行く。内輪の打ち上げってかんじ。
入口の近くに一人でいた若い人がかなり「こっちの人」っぽいよねって思ってたら、つかつかっと僕等のところにきて「関根さんですよね?」と話しかけられる。
「『Love Song』見ました」って。
びっくり。
高円寺のバーに置いといたチラシを見て、見に来てくれたんだって。
うれしい。
「すっごいおもしろかったです。関根さん、ヅラだったんですか?」
「あ、これは今日切ったの! ヅラもかぶってたけど」
二丁目でもそうだけど、こうやって、見に来てくれた人に声を掛けられるのはほんとに嬉しい。
普通の劇団ってこんなことそうそうはないよね。
やっててよかったって思える瞬間だわ。ほんと。
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さて、これで「Love Song日記」はおしまいです。
ずっと読んでくれたみなさんには、ほんとにご心配をおかけしました。
僕も、どうなるんだろう?と思いながらの、新作執筆&稽古(もちろん同時進行)。
次回の稽古日記は8月末の「ひまわり」になります。
パレードの準備も含めて、お知らせしていきたいと思ってます。
では、また。
長々とお付き合い、ありがとうございました。
劇団フライングステージ
せきねしんいち
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