【フライヤーより】
毎回、いろんな映画のタイトルその他をちゃっかり拝借しているフライングステージですが、そういつもいつもうまくいくわけではありません。
あんまり新しい映画は「いかにも」というかんじですし、本当に大好きでしょっちゅうビデオで見てるのはあまりにストレートでちょっと使いにくい(「欲望という名の電車」とか「黒蜥蜴(京マチ子主演版)」とかね)。これまで見てきた映画のストックだってすぐに底をついてしまって、結局、僕は、レンタルビデオショップでビデオの背タイトルを眺めてウロウロするということになります(いいのか、そんなんで!)。
そうして、今回、拝借することにしたのは、「男はつらいよ」の「寅さん」の世界(!)「男はつらいよ」を「ゲイ」のお話に置き換えて、コテコテの確信犯的ホームドラマをお目に掛けることにしました。
ずっと家に寄りつかないお兄ちゃんが実はゲイで、たまに帰って来てみると、妹には結婚話が進んでいる。おじちゃんとおばちゃんは相変わらず口うるさくて、隣のタコ社長も元気一杯。そして、下町の平凡な毎日がお兄ちゃんが帰ってきたことでめちゃくちゃになってしまう。
寅さんの「帰れなさ」「帰らなさ」は何故なんだろう? ゲイは「家族」や「ご近所」と共存できるのか? なんだか小難しいテーマかもしれませんが、これを「吉本新喜劇」や「渡る世間は鬼ばかり」、とにかく、ああいうお約束の世界のパロディで思い切り笑い飛ばしてしまいます。
タイトルは、一瞬「ゲイはつらいのよ」にしようかと思ったのですが、やっぱりやめて、「ひまわり」にしました。TUBEの新曲とは関係ありません。ソフィア・ローレンの有名な映画とも、もちろん全然関係ありません(今のところは)。
上演時間は90分(絶対に!)。ウチでビデオを見るような、思いつきで映画館に入ってしまうような、そんな軽い気持ちで観に来て下さい。
関根信一
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